ヨーロッパ旅行特集

ヨーロッパの豆知識

ラグーナに浮かぶ水上都市ヴェネチア


水上都市ヴェネチア

ヴェネチア音楽祭、ベニスの商人などで、日本人には昔から慣れし親しんでいる名前だが、日本語では表記の揺れが激しく混乱の極みである。 イタリア語から来たものでもヴェネツィアを始めとして、ヴェネチア、ベネチア、ベネツィア、果てはベネティア、ヴェネティアなどもある。 英語由来ではヴェニス、ベニスなどと書かれるが、イタリアらしくそしてYahoo検索で最も使われているヴェネチアでいこう。

ヴェネチアを訪れると、最初は誰もが感動する。世界にここしかない美しい水上都市が、そこにある。
内海(ラグーナ:Laguna)に浮かぶヴェネチア。
高潮(アクアアルタ Acqua Alta)になると サンマルコ広場は、海水に浸ってしまう。 ヴェネチアは永遠に水との戦いが続く。 ヴェネチア本島は、サンタルチア駅からサンマルコ広場まで大運河(カナル・グランデ Canal Grande)が逆S字の形に走り、その中心のリアルト橋(Ponte di Rialto)付近には古いヴェネチアの街並みがある。 ヴェネチアツアーでサンマルコ広場で自由行動となったら、早速リアルト橋付近に足をのばしたい。

ヴェネチアのサンマルコ広場から少し歩くと、たくさんの教会がある。 教会には、ヴェネチア派と呼ばれる偉大な画家たちの名画が目白押し。ぜひ立ち寄ってほしい。

ヴェネチアのボッコロの日

4月25日は、ヴェネチアのボッコロの日。
ヴェネチアの守護聖人サンマルコの祝日であるボッコロの日には、ヴェネチアの男性は老いも若きも愛する女性に赤い薔薇の花を贈る。 イタリア全土では3月8日が女性の日。男性から女性にミモザの花を贈ります。

ヴェネチアの魚料理

イタリアの魚料理では、カジキマグロ(ペッシェ スパーダ:Pesce Spada)の切り身のグリルがおいしい。 ときどき肉が締まっていないものにも当たるが、塩(サーレ:Sale)を少なくして焼いてもらい、日本から持参の醤油味で食べるとグッド。 海外旅行には醤油持参がおすすめ。

ヴェネチアの郊外、ブレンタ川沿いにパドヴァに向かっていくと、ベニスの貴族の屋敷がある。 ヴェネチアの貴族は夏をこの別荘で過ごし、冬はまたヴェネチアに戻り、カーニバルやコンサートに興じる。
ヴィラ・フォスカリ(Villa Foscari)、最も壮大な規模のヴィラ・ピザーニ(Villa Pisani)などが見学できる。 ブレンタ川の上流のパドヴァは、ヴェネチアより列車で30分。街全体が水路で囲まれている。
必見は、絶対忘れてはいけない画家、 ジョットのフレスコ画が残っている スクロヴェーニ礼拝堂だ。 画題はキリストの祖父、祖母にあたるヨアキムとアンナの物語、父と母であるヨセフとマリアの物語、キリストの物語となっている。

フレスコ画とは?

フレスコ画とは下地の漆喰が乾かない(フレッシュな)内に絵を描く画法。 漆喰と水の化学反応で、絵の具が壁に融合する。 フレスコ画家が描けるフレッシュな壁は限られているので、毎日(ジョルナータ:Giornata)一定の広さに絵を描いたといわれている。 スクロヴェーニ礼拝堂見学のためには、すぐ近くの私立美術館(エレミターニ広場)で1時間前までに切符を買う。 礼拝堂はガイドが案内するが、1回の人数は限られているので指定された時間前に行って、入口前のフロアーで待っている。
礼拝堂には駅から3、8、10、12番のバス利用。 通常は9時から19時までだが、2006年3月1日から2007年1月6日までは22時まで入館できる。

Jonathan Smith
Chief editor, Magazine

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