ドナウ川のヴァッハウ渓谷は、オーストリア北部のドナウ川下流地域の36kmに渡る。
ヴァッハウ渓谷は、ドイツのライン渓谷に比べて、川幅、渓谷の深さの規模は小さいが、 両岸に点在する小さな町、城塞、廃墟、修道院、葡萄畑など クルーズ船から見る景色は、ライン渓谷に負けず劣らず見所満点だ。
メルク修道院裏手の旧ドナウ川の船着場から出発後、 振り返るとメルク修道院の美しい姿が見える。
40mの岩の上に建つ。ドナウ川はローマ帝国の北方守備の最前線。 その砦の跡に12世紀全般に最初の城が建てられた。 その後1819年にベロリンゲン伯爵(Count Beroldlingen)が買取り再建したことにより 今日の姿になった。
1909年、2万5千年前旧石器時代の石像「ウインドルフのヴィーナス」が発見された。 高さ11cmで石灰岩で作られている。実物はウイーン市内自然史博物館に陳列されている。
13世紀にクーエンリンガー伯爵によって建てられ、 その後強盗騎士の城として使われていたと言われている。
タウゼントアイマーベルグ(Tausendeimerberg::千のバケツ山)を後背地にしたワインの産地。 後背地ではその名のとおり良い年はワインを千杯のバケツほど収穫できるとの話。 町に入る前の丘の上には13世紀初頭に建てられたヒンターハウス城の廃墟(Ruine Hinterhaus)もある。
シュピッツを過ぎて続くワイン地域。 ヨッヒングはオーストリアのリースリングワインの発祥地とも。 ヴァイセンキルヒェンは2千年の歴史をもつヴァッハウ渓谷で最大のワイン産地。 1190年建設の教区教会の塔が聳える。教会脇にはヴァッハウ美術館Wachaumuseumがある。
目的地の町に到着。1410年建設の聖アウグスティヌス修道会の司教座参事会員教会(Chorherrenstift)の美しい カラーの塔が目に入る。
1時間ほどの散策ではプランゲル広場、駅前通りの散策、丘の上のデュルシュタイン城の廃墟 の写真撮影。
1193年建築、イギリスのリチャード王が幽閉された場所として有名。
城へは片道30分程度、教会傍の高級ホテルのシュロスデュルンシュタインホテルで カフェなど飲んで休憩。ホテルから駅までは500mほど。
1083年に創建されたヴェネディクト派の修道院。 火災後ルーカス・ヒルデブラントによりバロック様式の姿が再建された。 18世紀のオーストリアの画家シュミットの絵も見逃せない。
995年にはドナウ川の通行料金徴収場所として古文書に記録されているオーストリアでも 最も古い町のひとつ。 駅から5分ほどのオーバーランド通り、ヒンターランド通りの散策、 ミニコ会修道院跡のワインの町美術館を見学(Weinstadt Museum)して駅に戻る。