ヨーロッパ旅行特集

ヨーロッパの豆知識

旧東ドイツの世界遺産:ライプチヒ


ドイツのライプツィヒは人口60万人ほどの、旧東ドイツでベルリンに次ぐ第2の都市です。 セカンドベルリンやミニパリなどの呼び名を持ち、音楽の街としても有名です。 バッハ、メンデルスゾーン、ヴァーグナー, シューマン、瀧廉太郎らのゆかりの地.
またベルリンの壁崩壊、ひいては東西両ドイツの統一の端緒となった住民運動の発祥地として知られています。

立ち寄りスポット

ベルリン中央駅10時52分発の都市間特急列車(ICE1517)に乗ると、ルターの町ビッテンベルグ を経由した後、ライプチッヒ中央駅 には12時5分に到着する。 構内はとても大きい。28本のプラットホームを持ち、ヨーロッパ屈指の終着駅である。 宮殿を思わせる中央駅の建物は、1997年に改修工事が終わりショッピングセンターもでき、機能が増した。 また、市の南にあるローカル線専用のバイエルン駅は、7つのプラットホームを持ち、世界最古の終着駅といわれている。 ライプチヒは、旧東ドイツ時代には共産圏における春と秋の2回、工業見本市が開催されたことで知られており、 春にはフラクフルトと並ぶ 書籍見本市 が開催されることで有名。 ライプチヒの新しい見本市会場(Messe gelande)は、コングレスセンターと併設して1996年4月にオープンした。

旧市街は全長4km程度の環状道路(リング)に囲まれ、その中心のマルクト広場まで中央駅から500m、 バイエルン駅から1kmあまりの距離。決して賑やかではないが、どっしりと落ち着いた雰囲気がある町並みが続く。 旧市庁舎や旧計量所を左に見て中央駅から徒歩15分ほどでトーマス教会に到着。
音楽が嫌いだった人でも彼の名前は知っているはず。バッハという名前は日本語でいえば、小川さん。 同じ旧東ドイツの町、アイゼナッハで1685年に生まれた。
モーツアルト、ベートーベン、ブラームス、シェーンベルグなどから尊敬され、 なかでも1829年にメンデルスゾ-ンによってベルリンで演奏された「マタイ受難曲」は彼の偉大さを再認識させたものとして名高い。 ライプチヒのトーマス教会合唱団の指揮者、音楽監督を1723年から27年間つとめ、200曲近い教会カンタータやヨハネ受難曲、 マタイ受難曲などを作曲した。

トーマス教会合唱団のバッハ演奏会
  • 毎週金曜日18時、土曜日15時よりトーマス教会(Thomas Kirch)で。
  • 毎週水曜日の20時から、トーマス教会向かいにある旧家の一室で。

ドイツで最も大きい聖堂のひとつ世界遺産 シュパイヤー大聖堂が第3の聖堂で、塔の高さは圧巻の72メートル。 神聖ローマ皇帝 コンラート2世と1030年にシュパイアーの丘に大聖堂の建築を開始。 1061年ハインリッヒ4世によって献堂式が行われた。 1689年の火災により大部分は破壊されたが、1778年に今日見る形に再建された。 地下室にはコンラート2世、ハインリッヒ4世など8人の皇帝と王、4人の王妃、数人の司教が埋葬されている。 大聖堂を出るとライン川を背に1kmほどメインストリートのマクシミリアン通りがある。 すぐ左が市役所、通りの終点には古い門が立っている。 Cafe Hindenburg、Cafe Schlosserなどマクシミリアン通りのカフェでドイツの田舎町気分を味わうことも忘れてはならない。

彼が晩年をすごした家は、メンデルスゾーン 屋敷(ゴルトシュミート通り12番地・goldschmidt:トーマス教会から東へ、アウグスト広場を越えてリングを通り過ぎた所)として残されている。
メンデルスゾーンはライプチヒ ゲバントハウス(繊維会館)管弦楽団の指揮者として、1835年から5年間指揮者として活躍した。 その一方、自作では、美しいバイオリンソロで有名な「バイオリン協奏曲ホ短調」、 ノスタルジックなメロディーが切れ目なく続く「交響曲第3番イ短調 スコットランド」「ピアノ協奏曲第一番ト短調」、 他の作曲家では、シューベルトの「ハ長調交響曲」シューマンの「交響曲第一番変ロ長調 春」「ピアノ協奏曲 イ短調」なども紹介。
ゲバントハウス管弦楽団はMitteにあるアウグストゥス広場にあり、民間のオーケストラではドイツで最も古い(1743年設立)伝統を受け継いでいる。 会場窓口の発売は、月曜日から金曜日は10時から18時、土曜日は10時から14時まで、コンサートがある日は開演1時間前までとなっている。

ライプチヒでもうひとつ有名な場所は、旧市庁舎傍の地下にある居酒屋 アウアーバッハ・ケラー。 ここはゲーテの作品ファーストの1舞台。Mitte散策のあとはこの居酒屋でビールとソーセージで休憩。 シニアにはゲーテの話題も大いに盛り上がるだろう。
夜にライプチヒの郷愁に浸るのなら、同じくMitteのライプチヒ大学ビル手前地下3階にある モーリッツバスタイ。 もともとは保塁だったが、ライプチヒ大学の学生が掘り起こし余暇施設として改造。 地下クラブの丸天井部屋では、ミニコンサートから絵画展覧会まで様々なイベントが開催されている。

Jonathan Smith
Chief editor, Magazine

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