ドイツの音楽の天才ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベンは22歳でウィーンに移り住み、その後35年間ウィーンに留まりました。 ベートーベンはウィーンの街に住みながら作曲作りをしました。 2020年は作曲家の誕生から250年を迎えます。
2020年はベートーベンの誕生から250年を迎えます。 この音楽の天才に敬意を表して、ウィーンは年間を通じて、コロナ禍の中多くのイベントを開催してきました。 2020年3月だけでもだけでも、ウィーン・コンツェルトハウスはベートーベンの9つの交響曲のうち6つを演奏しました。 コロナ禍ですべてが計画通りに進みませんが、6月までに、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団の本拠地である華やかなウィーン楽友協会がベートーベンの音楽のコンサートを80回演奏することになります。
コンサートイベントに加えて、ウィーン全土で無料のベートーベンツアー(オンライン)もあります。
最先端のバーチャルリアリティ利用により、ベートーベンが住む18世紀の世界を生き生きと再現巡回できます。
5月には、ベートーベンの第9交響曲の演奏が行われ、何百もの花火も打ち上げられました。
ベートーベンが生まれたライン河畔の都市、ボンを訪ねた。
駅から15分ほど街中を歩き、ベートーベンの生家(ベートーベン・ハウス)に到着。
博物館内の表示でベートーベンの洗礼日は、筆者の誕生日と同じ12月17日と知って感激。
ベートーベンは、ここから1,000km近く離れたウィーンを訪れた。
第1回ウィーン旅行は1787年16歳のとき。
ウィーンでモーツァルトを訪ね、即興演奏をした。
21歳のときボンからウィーンに赴き、ハイドンに作曲を師事。
ボンを去るとき、パトロンであるヴァルトシュタイン伯爵は「~たゆまぬ努力によって、モーツァルトの魂をハイドンの手から受け取るのは、あなたなのです~」
という有名な言葉を送った。
ヴァルトシュタインの名前は、ピアノソナタ「ヴァルトシュタイン」で知られている。
所在地はウィーン市内から北西4kmほどのOberdobling。
今は面影はないが、当時は牧歌的な風景とワインの産地でしばしば夏の期間を過ごした。
彼の真価が発揮された重要な交響曲第3番「英雄」は、ここで作曲された。
市の中心、カールスプラッツからU4のHeiligenstadt行きに乗り、6番目のSpittelauで下車。
そこから徒歩15分ほど。路面電車は37番でPokrnygasse下車。
聴覚を失ったベートーベンは1802年にハイリゲンシュタットの遺書を書く。
しかしそれを乗り越え多くの傑作を残したことは余りにも有名。
市の中心カールスプラッツからU4で終点のHeiligenstadtで下車。
徒歩15~20分ほど、路面電車は37番でGeweygasseで下車。
Heiligen(ハイリゲン)の意味は神聖にする、神にささげる、ことで旅行中に覚えておきたい言葉のひとつ。
名前の由来はオーナーのヨセフ・ベネディクト・バロン・パスクヴァラティによる。
建物は旧市街要塞の保塁跡に18世紀に建てられた。
ベートーベンはウィーンで35年間過ごすが、この家には8年間住んだ。
ここで作られた作品には、交響曲第4番、5番、7番、8番、唯一の歌劇フィデリオがある。
w.j.メーラーによるベートーベンの肖像画が有名。
市の中心カールスプラッツからU2で5番目のSchottentor-Universitatで下車。200m。
路面電車はリングを走る1番、2番でSchottentorで下車。
ウィーンの森南のゲートウェイ、温泉地バーデン・バイ・ウィーン(Baden bei Wien)とベートーベンバーデン(Baden)や、
バート(Bad)は温泉場の意味。
オーストリアやドイツ方面を旅行するときには覚えて おきたい単語のひとつ。
フランクフルトの南バーデン・バーデンはまさに温泉地そのもの。
ウィーンから南へ30km、ウィーンの森南の入口にある世界に名高い保養地。
市の中心カールスプラッツから列車で24分で到着。
バーデンは温泉地として栄え、ローマ時代からの硫黄泉はリウマチ治療泉としてオーストリア国内でも有名。
19世紀はじめ皇帝フランツ1世が夏の避暑地として滞在シテから発展。
ウィーン上流階級の サロンとなり、いまでも優雅なビーダーマイヤー時代の町の面影を残している。
ベートーベンは1821年から23年までここバーデンのパン屋の2階を借りて住み、交響曲第9番や荘厳ミサ曲を作った。
第9交響曲は、いまだに多くの人に愛され、クラシック音楽の頂点ともいえる。
ここから深い緑の森にはいる。 Heiligen-Kreuz(ハイリゲン・クロイツ)修道院、海底湖を利用したナチの飛行機格納庫跡(Seegrotte)、ルドルフ皇太子が自殺をしたMayerling(マイヤーリンク)などなど ウィーンの森には魅力ある観光地の物語が詰まっている。