広いアペニン山脈に囲まれた中世の要塞の古都スポレートは素晴らしい景観の田舎町です。 古代のアーチとほとんど無傷の円形劇場は、戦略的なローマの植民地としての過去を物語っていますが、 一連のロマネスク様式の教会は中世初期の黄金時代を証明しています。 570年にロンバード公国の首都となり3世紀にわたって繁栄し、短期間でイタリアで最も重要な町のひとつになりました。
ローマ時代に市の中心から放射状に延びた街道は、国道として今も生きている。
ローマ市から放射状に伸びた国道(SS:Strada Statale)は、市内からおよそ15kmの距離にある片側3車線の場所もある広い外環道 (Grande Raccord Anulare)によって、それぞれが完全に結ばれている。
ローマから行く日帰り歴史散歩では、以下のコースがお勧めです。
コルソ通りをポポロ広場に向かい、ポポロ門からローマ市外に出て、フラミニア街道を北にむかう。
ローマは盆地の底なので、道は坂を上っていく。
農村風景と森林地帯の中の坂道を65kmほど行くと、エトルリアの町チヴィタ・カステラーナ(城の町)を過ぎる。
道はローマからフィレンツェに向かう高速道路AIを横切り、ナルニア国物語で知られたナルニの町(ローマから100kmほど)を通り、
バレンタインデーの贈り物で有名になったテルニの町(ローマから120kmほど)を過ぎる。
ここから道は険しい峠越えだが、下った先には 黄色一面のひまわりの大地に浮かんだスポレートの町と、丘の上の城塞とフラミニア街道にかかる水道橋が突然現れる。
ローマからスポレートまでおよそ150kmの道のり。
スポレートまでは、ナルニ・テルニを経由して普通列車で約1時間30分で到着。 30分~40分間隔で運行している。駅から市街まで徒歩15分~20分程度。
6月下旬から7月初旬にかけてのスポレートの丘の美しいひまわり畑。 町の外のフラミニア街道に足を運び、スポレートの町と城塞と水道橋全体をキャッチしたい。
419年、聖ピエトロの遺物を納めるために建てられたもので、12世紀に再建されロマネスク様式のファザードが加えられた。 バラ窓の下には3つに入口があり、それぞれレリーフが美しい。 スポレートの丘の近くにある。
町の象徴のように目立っているアルボルノチアーナ城塞は、14世紀中ごろに建てられ、
1800年から20世紀後半まで留置場として利用された。
旧市街のやや急な坂道を登って城塞にたどりつくと茶屋があり、そこで美しい景色を眺めながら一息いれるのもお薦め。
橋は長さ230m、高さ76mで、城壁と反対側のモンテルーコの丘との間を結んでいる。 写真スポットは、橋の中央の穴から顔を出して公園からカメラをクリック。
紀元2世紀に造られ、東ゴート支配時には要塞として、中世には商店街として使われた。
1175年に建築が始まり、1227年に完成した。
教会は他の町と違っていきなり広場には出ない。
旧市街の細い道を登っていくと、教会と広場が劇場全体のようにパノラミック に見渡すことが出来る小高いポイントに出る。
そこから見る塔とバラ窓の美しさに加え、教会内部には、この地で没したルネッサンスの有名な画家フィリッポ・リッピの墓や アッシジの聖フランチェスコの書簡も所蔵されている。
教会見学後は、広場手前のバールや土産店にも立ち寄ってみたい。
スポレート手前の町テルニから、ローカルバスで17分ほどで、 ヨーロッパ随一の滝マルモレの滝に到着する。
上流のピエディルーコ湖から落ちる滝は高さ162m(華厳の滝は92m)で3段の瀑布。
画家コローや詩人バイロンも訪れたことがあるという。
ローマ人が麓の農地に水を供給するために、上流の湖に水路と堰を造ったとのこと。
日時によって滝が落ちる時間帯があるので確認の上いくこと。
テルニから滝までは8kmほどで、テルニからのバスは日に3本ほど、列車は15分ほどで2時間おき程度の交通手段がある。
(季節、日時により変わることもある。)
テルニからタクシー利用の場合は、道路を滝の上まであがり、10分ほど土産屋の通りを歩くと滝の上の展望台に行く事もできる。